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勢いに任せたやつ 1

男はひどく疲れていた。
テスト1kari
彼の出席する祝賀会での人ごみが、息苦しかったからだろうか。
しかし、彼の心中がかきまわされているのは
そのことが根底ではなかったようだった。

シキアは孤独であった。
シキアは5日前の会合で正式に、
首都アイトックスへの派遣が決定された。
彼の家柄はとても裕福なものではなかった。
しかし、彼の博学さの噂と、
魔法局での新薬の開発援助等、
数々の実績が首都へ行き渡り、
書記管理及びダンジョン内での採取活動支援
という小さなお役目ではあるが、
首都への派遣が決定したのであった。

今回の一件は、シキア家にとっては
青天の霹靂のように思える出来事であり、
今夜、祝賀会を開催することになったのも
家族達の彼への賛辞を形にしたものであることは
誰の目を見ても明らかなことであった。

いかし、彼の心はその華やかな服装に隠されていた。

彼は祝賀会の主役であるにも関わらず、そっと場内を抜け出し
スラム街へ来ていた。

広場とは対照的に、この住宅街はいつも殺伐としており
いたる所へ死体や、腐敗した果実達が転がっており
ちょうど彼が通ってきた階段にも、ひとつ
元の形状がどのようなものだったのか判別が出来ないような
ぐちゃりとした赤い球体が転がっていた。
彼は塀の上へ腰を下ろした。
寂れた風が彼の頬をなぞっている。
祝賀会の明美な音楽や談笑、
人々の雑踏も、この地までは
無色の風は届けてくれていないようだった。
今の彼にはそのことがひどく心地よかった。
三日後首都へ赴く彼にとって
今は、婦女達のコサージュより、
彼のすぐ後ろに群生している細い草達が
彼の目を落ち着かせるのであった。

するとその草の向こうへ人のようなものが見えた。
人影はこちらへ向かってくるようだった。
体格からすると、おそらく剣を扱う者であることは分かった。
彼は相手へ悟られないように、体の向きを正面へ戻し
ゆっくりと立ち上がると懐の短刀へ手を忍ばせた。
すると、後ろから飄々とした声がした。
「よう、そんな事すんなって。怖いじゃないか」
テスト2

その声に彼は、張っていた気を緩め、
懐へと動かせていた手を下した。
なぜなら彼は、その声の主と親しかったからである。
人影だった者は、そのまま彼の横へと足を運んだ。
テスト3

「まぁ、とりあえず座ろうよ」
苺タルトはそういうとその場へ腰を下ろした。
2人の間に、先ほどのような
鋭い駆け引きはないようだった。

苺タルトは彼の命を何度も救った戦士であった。
シキアと苺は魔法局の依頼で
度々ダンジョン内へと足を運んだことがある。
シキアは研究対象の採取及び戦闘サポート
苺が、前衛を担う役割であった。
そのため、苺がいなければ
名実ともに今のシキアはいなかった事になるような出来事は
度々起こっていた。
そのためか、シキアは苺へ友情とも似合わないような
なにか複雑な感情を抱いていた。
その感情が彼の深海のように暗澹とした心を
生み出してしまっていることにシキアは薄々気づいていた。



続く
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コメント

この記事書いたのは苺タルトです。
けっして私が書いたものではありません!
2013-11-08 17:03 しっきーの人 #- URL [ 編集 ]

濡れ衣です!
SSのデータをこっちによこせと言われて
仕方なく渡したらこんな記事を書かれていたんです!
2013-11-08 20:59 苺タルト #- URL [ 編集 ]

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